第100回:薬のQ&A なぜ水で飲むの?飲み忘れ? |
玉島協同病院薬剤師 森 史 |
病気を治すためには、出された薬をきちんと飲むことが大事です。今号では、よく耳にする疑問について、玉島協同病院の森史薬剤師に答えてもらいました。(編集部) Q1 なぜ水で飲むの?お茶やお酒はダメ? A 薬の中には飲み物との相性がよくないものがいくつかあります。 例えば、高血圧の薬の一部とグレープフルーツジュースなどです。お茶も種類によっては薬の吸収に影響するものがあります。ですから、基本的には水か白湯で服用してください。また、お酒で飲むと薬の効き目が変わってしまいますので、絶対にしないでください。 さまざまな錠剤
Q2 飲み忘れた時はどうするの? A 気付いた時間と薬の種類によって異なります。 薬は体の中で常に一定の量を保っておく必要があります。ですが、飲み忘れたからといって2回分を一度に飲むのはダメです。 (1)気付いた時間による違い 例えば、「1日3回毎食後飲む薬」で昼分の飲み忘れを、昼食1時間後に気付いた場合は、すぐ服用。夕食後に気付いた場合は、夕食後に服用し、夕分は寝る前に(夕食後2時間程度あけて)服用。 (2)薬の種類による違い 糖尿病の薬の場合、食事中または食直後であれば、すぐ服用し、食後30分以上であれば服用しない。漢方薬の場合、食後・食間に服用しても大丈夫。ただし、あくまでもこれは飲み忘れた時の対応です。指示通りの服用を普段から心がけましょう。また、個々の薬によって対応が異なりますので、詳しくは医師、薬剤師等にご相談ください。 Q3 使用期限ってあるの? A 通常、薬は「作られてから3年間」は安定ですが、お手元に届いてからは「もって半年」とお考えください。 メーカー在庫、問屋在庫の各期間がありますので、皆様のお手元に届いてからの期限は3年よりも短くなります。また、使用期限は温度・湿度・光などに左右されますので、高温多湿の所に置かないなど、保管にも工夫が必要です。 わからないことは医師・薬剤師などにおたずねください ご自分の病気を治すための薬です。よく理解して、納得した上で薬を使用しましょう。 |