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健康シリーズ HEALTH

第58回:生活習慣病予防と運動
「メタボリックシンドローム」について
水島協同病院 診療部科長 丸屋 純
水島協同病院 診療部科長 丸屋 純
欧米化した食習慣
 車の普及や、何でもリモコンで運動不足の生活、それに欧米化した食習慣での摂取カロリーの増加で日本でも隠れ肥満の人が増えてきています。若いうちには痩せ型だった人が、中年以降おなかが張り出してくると要注意です。動脈硬化の原因としてコレステロールは特に有名ですが、1980年以降の研究の結果、コレステロールだけでなく、内臓脂肪肥満がおおもとの原因となって、高血圧・高脂血症・糖尿病などを引き起こし、最後は心筋梗塞を起こしてくることが非常に多いことが解ってきました。例えば、高トリグリセリド(高中性脂肪)血症、耐糖能異常(糖尿病)、高血圧、肥満のうち三個以上が合わさった場合の危険率は、何もない人の30倍以上に跳ね上がるのです。

生活習慣からくる肥満
 こういった生活習慣からくる肥満をなくして、心臓病を予防する目的で2005年4月に日本人向けのメタボリックシンドロームの診断基準ができました。
 悪い何とかは元から絶たなきゃだめで、血圧だけとか糖尿病だけの治療をしていたのでは、動脈硬化のキチンとした予防はできないのです。
 なにより脂肪細胞そのものが、アディポサイトカインと呼ばれるホルモンを分泌してインスリンの効き目を悪くし、炎症をおこして動脈硬化を促進することがわかってきたのです。ですから、メタボリックシンドロームの診断基準の第一番目は、「内臓脂肪が増えている」すなわちウエストが太いということなのです。

内臓脂肪肥満の診断
 内臓脂肪肥満の診断は、正確にはお腹のCTスキャンを撮らないと分かりませんが、ウエストを測ることによっても推測できるのです。ウエストの大きめな方は、いろんな病気が出る前に、食事や運動など生活習慣に気をつけて余分な脂肪を落として肥満を予防しましょう。
 便利なやせ薬はありませんが、コレステロールや血圧・糖尿の薬を飲むばかりが治療ではありません。自分でできる健康管理に積極的に取り組んでいただくとともに、解らないことは病院でご相談いただいても結構ですし、栄養指導なども積極的にご利用ください。
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