第201回:知っておきたい栄養のはなしC |
水島協同病院 管理栄養士 難波昭子 |
「機能性表示食品」をご存じですか? 「機能性表示食品」とは、健康の維持増進に役立つ機能性を、食品のパッケージや広告などに表示できる食品のことです。機能性を表示できる食品は、以前は特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品に限られていました。消費者が、そうした商品の正しい情報を得て選択できるようにする目的で、2015(平成27)年4月に「機能性表示食品」制度がはじまりました。 トクホとの違い特定保健用食品(トクホ)は、表示されている効果や安全性について国が審査し、消費者庁の許可を受けた食品のことです。一方、機能性表示食品は、販売前に安全性および機能性の根拠に関する情報などを消費者庁へ届出します。ただしトクホとは異なり、消費者庁の許可を受けたものではありません。 安全性は大丈夫?表示されている効果や安全性については、事業者の責任で表示されています。安全性や機能性の評価や生産・製造、品質管理の体制、健康被害の情報収集体制は、消費者庁のウエブサイトで公開されています。 「本当に信頼できるデータなのか」、「宣伝文句が、おおげさではないか」など、消費者自身が慎重に見きわめる必要があります。購入前に確認して、食品の選択に役立てましょう。 注意すること機能性表示食品は医薬品ではありません。病気の治療や、予防を目的に機能性表示食品を摂取するのはやめましょう。 3つの注意点
利用のポイント機能性表示食品の利用のポイントは、まずは主食、主菜、副菜を基本に、バランスのとれた食生活が大切です。三度の食事をしっかり整えましょう。 |