第84回:手軽な健康づくり ウォーキングは魅力いっぱい |
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健寿協同病院 理学療法士 河本 瞳美 |
ウォーキングは、一見足を前後させているだけのように見えますが、慣れてくると自然に腰に回転が加わって、腰を取り巻く筋力が増し、腰を守るようになります。胸を大きく張れば肺や心臓が十分に働き、新鮮な酸素をからだの隅々に送ることができます。 ウォーキングを行うことによって、(1)肥満を防ぐ(2)脳を活性化する(3)心肺機能の向上(4)血液の流れが良くなる(5)糖尿病を防ぐ(6)ストレス解消(7)足腰の強化(8)骨粗鬆症を防ぐ(9)美肌を保つ、と色々な全身効果が見られます。 ウォーキングを継続して筋力を維持できるからだになると、運動しない人に比べて基礎代謝エネルギー(寝ていても消費するエネルギー)が増え、太りにくいからだになります。からだが軽くなれば動きやすくなり、さらに運動したくなるという好循環が生まれます。 途中で諦めてしまいそうな方は、万歩計など使用すると便利です。実際に数字で表示されると、明確な目標になります。一日一万歩が目安なので、今日は何歩達成など記録に残していくと長続きするかもしれません。 ここで注意しないといけないことは、食後30分はあけ、準備体操をしっかりすることです。ストレッチを行う際、決して痛みをこらえたり無理をしないように、自分の柔軟性にあわせてゆっくり行いましょう。からだを曲げるときなど、はずみや反動をつけないようにし、自然な呼吸法で行いましょう。また、こまめに水分補給をし、息が上がらず苦しくなく、自然に笑顔が作れるくらいのペースで歩いてください。「調子がおかしいな」と思った時には中止し、重度の高血圧の人や降圧薬を服用している人、関節に痛みのある人は医師に相談してください。あなたも無理なくウォーキングを始めてみませんか。 |