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健康シリーズ HEALTH

第110回:子宮頸がんは予防できるがん
ー 予防ワクチンを接種しませんか ー
水島協同病院産婦人科医 大村由紀子
水島協同病院産婦人科医 大村由紀子
 知っていますか?子宮頸がんは「予防できるがん」です。水島協同病院産婦人科・大村由紀子医師に聞きました。(編集部)

予防できるがん
 近年、世界的に「子宮頸がんは予防できるがん」という認識が定着してきました。なぜなら、子宮頸がんの発症にはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が大きく関わっていることが判明し、発症機序が解明されてきたためです。

HPVはありふれたウイルス
 HPVは性行為により感染しますが、特別な人だけが感染するのではなく、多くの女性が一生のうちに一度は感染するごくありふれたウイルスです。発がん性HPVは感染しても多くの場合、感染は一時的でウイルスは自然に排除されますが、感染した状態が長い時間続くと、数年から10数年かけて子宮頸がんを発症することがあります。

20代・30代の罹患率が増加
 日本では女性特有のがんの中では、乳がんに次ぐ罹患率で、年間1万5千人が発症しているとされています。特に最近では、妊娠・出産年代の20代・30代の罹患率が増加傾向にあります。(図1)
 現在、世界100カ国を超える国が、国を挙げて検診とワクチンで予防に力を入れています。日本でも09年10月にワクチンが正式に承認されました。

図1

検診も忘れずに
 予防ワクチン(サーバリックス)はすべての発がん性HPVの感染を防ぐものではありませんが、子宮頸がんから多く見つかるHPV16型、18型の2つのタイプの感染を防ぐことができます。(図2)
図2 

ワクチンは十分な予防効果を得るためには、3回の接種が必要です(図3)。ワクチンを接種した後も、すべての発がん性HPVによる病変が防げるわけではないので、早期発見するために子宮頸がんの検診が必要です。
■連絡先
・10歳〜中学生まで→小児科(要予約)
・高校生以上     →産婦人科(要予約)
■料 金
 1回 1万4千円(接種は3回必要)

図3

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