2011年の花粉症の季節を迎える時期がやってきました。気になる花粉症の予防と治療について耳鼻咽喉科・内田浩志医師に聞きました。
今年の花粉飛散予測は、飛散開始が中国・四国地方は2月中旬から下旬、花粉飛散量は昨年春と比較すると2・5倍から5倍に増えると言われています。ただ、昨年は例年に比べ花粉飛散量が少なく、実際は例年の平均値前後とのことです。
予防のポイントは花粉を吸入しない
花粉症の予防は、花粉を鼻から吸入しないことが最も大事なことです。花粉が飛んでくるときにマスクやメガネをして鼻や眼から花粉が入らないようにすることや、帰宅時に家に入るときは衣服の花粉をはたいてから入ることなどです。
規則正しい生活を
また、食生活についてはヨーグルトや乳酸菌が、花粉症の予防になると言われています。ただ、まだ評価は定まっていないのが現状です。バランスの良い食事をし、規則正しい生活をするように心がけることが大切です。
花粉症の薬
花粉症の主な治療が薬物療法です。薬物には経口薬と点鼻薬があります。経口薬は、第二世代抗ヒスタミン薬を花粉の飛び始める季節の少し前から飲み始めるとより効果が高いことが実証されています。ただ、薬物療法をしっかり行っても中には症状が充分よくならず日常生活に支障が生じる方もおられます。そういう場合には手術治療も選択されることもあります。
鼻づまりに効果レーザー手術
手術治療で代表的なものがレーザー手術です。外来で実施でき、日帰りで可能なため一般的によく行われています。この手術は鼻づまりに効果が高いのが特徴で、効果は1〜2年期待できます。多忙で通院が難しい方、妊娠希望でなるべく薬の服用を避けたい方などにも適応があります。ただし術後一時的に粘膜の腫れや鼻水・かさぶたの付着がでてきます。花粉症の患者さんには、前年の12月からその年の1月初めまでに行うことをお勧めします。
最後に花粉症はうまく付き合っていくことが大切です。当院でも、患者さんが少しでも快適に過ごせるよう努めていきたいと思います。
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