WEB版医療生協

健康シリーズ HEALTH

第191回:知っておきたい薬のはなしE
塗り薬について

水島協同病院 薬剤師 藤原由樹子

軟膏やクリームなど塗り薬をゴシゴシ塗り込んでいませんか?

病院で処方される軟膏やクリームにはいろいろな種類があります。目的にあった使い方をしないと効き目が弱くなったり、副作用が出やすくなったりします。
 今月は塗り薬≠フおはなしです。

塗り方

塗り方の基本は、こすらず伸ばすイメージで塗ることです。力を入れて擦り込むと、刺激によりかえって患部が悪化することがあります。

反対に、関節や筋肉等の痛みに対して使用する消炎鎮痛剤の場合は、擦り込むようにして塗ると効果的です。

使用量の目安

使用量は、軟膏なら少しテカテカする程度、クリームなら白い色が消える程度が目安になります。傷の保護を目的として塗る場合は少し厚めに、皮膚のかさつき・乾燥に対して使用する保湿剤もたっぷり塗ると良いでしょう。

また、最近では塗る量を1FTU(フィンガーチップユニット)という単位で説明されます。この単位は、25g・50gの大きなチューブの場合、成人のひとさし指の先端から第一関節までチューブから絞り出した量がおよそ0.5gで、両方の手のひらに塗る量に相当します。5gチューブでは、ひとさし指の先端から第一関節までを2回しぼり出した量がだいたい0.5gとなります。

塗布範囲も、広めに塗った方がいい場合と、患部だけに塗った方がいい場合があります。

〈例1…広め〉 水虫に使う抗真菌剤は、患部よりも広い範囲に塗るようにしましょう。

〈例2…患部のみ〉 発疹やかゆみ、皮膚炎などに使うステロイド剤は、なるべく正常な部分には塗らないように患部に塗るようにしましょう。

注意することと

・塗るときに患部に触れた手で薬を塗ると、細菌がチューブの先端に残り、薬が汚染されてしまいます。使用前には手を洗って清潔にしてから、使用しましょう。

・残ったステロイド剤を指示された部位以外に塗るのはやめましょう。皮膚は、場所・状態によって薬の吸収が大きく異なります。顔や外陰部、乾燥した皮膚・びらん・潰瘍など傷のある場合は、薬の吸収がよく、刺激の弱いステロイドを使用します。医師は塗る部位や皮膚の状態を診てお薬を処方していますので、指示された部位以外には塗らないようにしましょう。

・塗り薬は、基本的に開封後1ヶ月以内に使用するようにしましょう。開封した日付を書いておくと使用期限がわかっていいですよ。塗り薬といっても、その人・状態にあわせて処方されています。自己判断で他人にあげたり、置いておいて使ったりしないことが大切です。わからないことは、医師・薬剤師におたずねください。

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