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健康シリーズ HEALTH

第132回:どうされましたかH 食中毒注意報が発令

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松岡利恵 看護師

組合員さんから、「食中毒について詳しく教えてほしい」と質問があり、水島協同病院感染防止対策室の松岡利恵感染管理認定看護師に答えてもらいました。

◆原因はさまざま

岡山県では6月27日に食中毒注意報、7月には腸管出血性大腸菌感染症注意報が発令されました。食中毒といっても原因はさまざまで、有機水銀などの化学物質や、ふぐ・きのこなどの自然毒がありますが、細菌やウイルスなどによる微生物が7割以上を占め、高温多湿を好むため夏場に多く発生します。

微生物が付着・含有した物を食べたり、微生物が付着している調理器具や手で調理されたものを食べることによって、嘔吐や下痢などの胃腸症状を起こします

◆後遺症が残ることも

最近問題になっている、牛・鶏肉を生のまま食べることで起こる食中毒の主な原因微生物は、腸管出血性大腸菌(O157・O111等)とカンピロバクターです。大腸菌は、健康なヒトの大腸内や環境内にも分布している微生物ですが、中には「病原性大腸菌」のように下痢を起こすものがあり、その中の一つである腸管出血性大腸菌は、毒素を出して血便や尿毒症、脳症を起こすことがあります。特に小児や高齢者など抵抗力の弱い方は症状が重くなりやすく、後遺症が残ることがあるので注意が必要です。

◆予防の三原則

予防のためには「食中毒予防の三原則」を実施します。@菌をつけない。食べる前、調理前、食肉に触れた後はしっかり手洗い、調理器具は清潔に、焼き肉の際は生肉を扱う箸と食べる箸を使い分ける。A菌を増やさない。調理後早く食べる、魚介類は4℃以下で保存。B菌をやっつける。食肉を加熱調理するときは、中心部まで十分に火を通すことで予防します。

また、発症した場合は入浴を控えてシャワーにし、患児が家庭用ビニールプールで水浴びをする場合は他の幼児とは一緒に入らないようにして、他の人への感染予防に努めます。気になる症状があるときは早めに医師の診断を受けましょう。

岡山県 腸管出血性大腸菌感染症 月別発生状況
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